雲林茶会の「翰墨茶韻」

2014年10月10日、11日の晩、「翰墨茶韻」という霊隠寺の雲林茶会が霊隠寺の大雄宝殿の広場で挙行された。各界からの賓客茶友、大徳護法、信者居士など延べ600人以上の来客が秋の明月の下、かすかな金木犀の香りを嗅ぎながら、中国の古典音楽を楽しみ、お茶を飲み、書を鑑賞して、禅意を開悟した。

会場には法師と居士が相次いで登場し、来客に仏教音楽と書道を披露した。智儀法師の七弦琴の演奏『梅花三弄』は優雅で流暢なリズムでもって、寒さに忍ぶ梅の花の凛々しい品格をうまく表現した。浄立法師の『寒鴉劇水』は軽やかなリズム、清らかな格調及び快い韻律で寒鴉が水辺で優雅に遊んでいる様子を表した。また楊馨宇居士の『高山流水』は抑揚があり、まるで行雲流水のようで、高い山と流れる水ののびのびした興趣を表現した。さらに書道では、文海法師が安らかに落ち着いて、ゆっくりと紙を広げ、筆を取って「楼観滄海日、門対浙江潮」という文字をしたためた。。撥墨の書で力強く、すこぶる洒脱である。

千年もの歴史のある霊隠寺で、このような優雅な古典音楽を楽しむことで、世の騒々しいことや煩わしいことから次第に遠ざかっていく。法師と茶人の点てたお茶を飲むと、心身ともにあたかも茶碗の中の茶の葉のように伸び広がり、禅意と典雅の中に沁み込んでしまう。

霊隠寺の歴史上、有名な大徳が数人現れた。例えば、詩僧の皎然法師、律師の弘一大師は茶道と書道に精通していた。この伝統は今の霊隠寺に伝承されている。二晩の雲林茶会では、茶を吟味しながら、音楽を楽しみ、書を鑑賞することができると同時に、近距離で法師に直に親しみ、仏法を聞き、生命の真諦を考えることができた。

温かい雲林茶会

七弦琴で『梅花三弄』を演奏する智儀法師

『高山流水』を演奏する楊馨宇居士

撥墨で書をしたためる文海法師

おいしいお茶を飲みながら、禅意が満ち満ちる